911が誕生して、60年になります。遡る事1974年。10年の節目を迎えフルモデルチェンジされたのがGシリーズ（通称930）は実は1977年まで901型をベースに製造されていました。（発表当初は930はターボモデルのみ指す）その後1978年からNAモデルも930型に以降しました。

アメリカの衝突安全基準をクリアするため採用した特徴的なバンパーによりビックバンパーとしても多く親しまれています。当時は、デザイン面で紆余曲折もあったようですが、今となっては930モデルを代表するアイコンとなっています。

今回ご紹介する911カレラは、1987年よりボルグワーナー式のゲドラグ製G50型ミッションを搭載した930型最終モデル。74年から89年に至るまで全世界で17万台以上もデリバリーされ、年代を追うごとに排気量や細かな仕様変更を繰り返してきました。

その集大成とも言える911カレラは、スポーツカーとしての本来の楽しさ、ダイレクトなフィーリングが残されているという声が多く聴かれます。近代的なポルシェに比べ、重ステ、ミッションもマニュアル、クラッチも重いし、エアコンは付いているが大変はあまり効かないなど、自分のドライビングスキルによって速く走らせることができるし、スキルが追いつかなればもちろん思ったようには走れない。ポルシェに挑戦していくようなドライビングにこそ、スポーツカーとしての本来の楽しさがある。930にはそういったテイストを持つ911です。

1987年にミツワ正規販売店より販売され、2022年まで同一オーナー様だった当車両は、ダイヤモンドブルーメタリックのボディカラーにアイボリー&ライトブラウン2トーンインテリア大変お洒落な仕様です。新車時から歴史を確認できる整備記録簿もきちんと保管しています。

アナログからデジタルへ。時代は移り行き便利にそして快適になる。人はそれを願い、考え、工夫し、造り上げてきた。そしてこれから続くであろう。しかし930のようなポルシェ911が未だに人気があるのは、人は、立ち止まり、振り返り、懐かしむ習性も持ち合わせているから…

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