2026.09.10
メディエイトカーズ メディア担当のSHUNAです。今回は在庫車両の紹介記事になります。
今回紹介するのは992前期型の911カレラGTSになります。前期型の魅力に迫っていきたいと思います。

・GTSというグレード
911のラインナップにおいてGTSは、カレラSとGT3の間を埋めるキャラクターとして設定されたグレードです。997.2で初登場して以来、991、992と代を重ねるごとに不動の人気を確立してきました。
ある程度の刺激は欲しいけれど、GT3ほどのスパルタンさはいらない。その領域を狙い澄ましたのがGTSです。992.1のカレラGTSは3.0L水平対向6気筒ツインターボから480PS/570Nmを発生し、カレラやカレラSを大幅に上回る出力を持ちながら、日常での扱いやすさも手放していません。
・前期型であることの価値
この個体の大きな魅力は、992の「前期型」であるという点です。
992後期型からGTSはT-ハイブリッドとなりました。つまり、ピュアエンジンのGTSはこれが最後かもしれません。
そして7速マニュアルトランスミッション。後期型のGTSはT-ハイブリッド化に伴いPDK専用となったため、マニュアルで操れるGTSもこの992前期が最後になる可能性があります。480PS/570Nmという出力をクラッチとシフトで扱える911は、今後もう出てこないかもしれない。7速あることで高速巡航の回転数を低く保てるという実用面のメリットもあります。

もうひとつがアナログのタコメーター。992.2ではフル液晶メーターとなったため、中央だけアナログ針が残るこの仕様は、アナログ好きの方には嬉しいポイントだと思います。

PDKが圧倒的多数を占めるなかで、このスペックをマニュアルで操れる。それだけでもかなり希少な一台です。
・エクステリア
ボディカラーはキャララホワイトメタリック。


GTSの場合、スポーツデザインパッケージとして設定されるバンパーが標準で装備されます。ヘッドライトはブラックアウトされたPDLS Plus付LEDヘッドライト。ブラック塗装されたサイドミラーも、GTSの雰囲気にマッチしています。
足回りに目を移すと、サテンブラックの20/21インチ ターボSホイール(センターロック)。さらに高額オプションとして人気のPCCB(ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ)も装備されています。誰もが憧れるイエローキャリパーです。

リアビューは992を象徴する左右をつなぐテールライト。GTSの場合はクリアテールですので、消灯時は非常に引き締まった印象を与えます。リアのモデルロゴなどもブラックアウトされています。

加えて前オーナー様のカスタムで、ルーフのブラックラッピング、サイドミラーやフロントポジションランプ周辺樹脂、ロッカーパネル下部のハイグロスブラック塗装、リアバンパー一部のボディ同色塗装といった細かなイメージチェンジが施されています。白と黒のコントラストが徹底された仕上がりです。
・インテリア
GTSの標準内装はレーステックスが多用されますが、こちらはツートンレザーインテリア。アイランドグリーン×ブラックという、非常におしゃれな組み合わせになっています。ドア部分にも2トーンのレザーが贅沢に使われており、コンディションも非常に良好です。

シートは肩のホールド性を高めたスポーツシートプラス。シートヒーターに加え、オプションのベンチレーションも装備されているので夏も冬も快適です。

BOSEサラウンドサウンドシステムも装備。992世代は991から音質も進化しています。Apple CarPlayも利用でき、サラウンドビューカメラ付きなので駐車も安心です。

こだわる方に人気の左ハンドルというのも、992型では右ハンドルが多いだけに見逃せないポイントです。
・走りに直結するオプション
この個体の本題はここです。
- PDCC(ポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロール)— スタビライザーを電子制御アクチュエーターに置き換え、コーナリング時に締め上げて車体のロールを抑え込みます
- PCCB(ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ)
- リアアクスルステアリング
- PASM
- スポーツクロノパッケージ(GTS標準)
- スポーツエグゾースト(GTS標準)

新車当時のオプション金額は4,226,600円。GTSというグレードを、さらにオプションで限界まで引き上げた一台です。
加えて前オーナー様のカスタムで、カーグラフィック製バルブコントローラーが装着されています。
・走らせた印象
リアアクスルステアリングの効きに驚き
乗ってまず感じたのが、リアアクスルステアリングの恩恵の大きさです。ステアリング操作に対してリアにも舵角がつく機能ですが、僕自身これが付いている車をあまり経験してこなかったこともあって、街乗りの段階ですぐに気づきました。
一言で言うと機敏です。ステアリング操作に対する車の動きがとにかく速く、お尻がグッと動くような挙動をする。くねっとした道でも小回りがすごく効くというか、車の向きが変わるのが早い。不思議な体験でした。
・PDCCとの組み合わせが驚異的
そしてPDCC。ロールを極限まで抑える機能です。今回、撮影の後半まで封印していたのですが、スポーツプラスでオンにしてみました。
これは驚異的です。ロールせずに、しかもリアアクスルで車の向きを変えていくので、ドライバーの操作に対して一歩先を行くくらい車が曲がっていきます。
普通の車はドライバーがフロント荷重にして手順を踏んで曲げていくと思うんですけど、この車は勝手に曲がっていくというか。
これだけ馬力がある車なので扱うのが難しいのかな、という気持ちもあったんですが、車の性能が高すぎて完全に手の内に収まっている。カーブも本当にロールゼロでビタッと曲がっていきます。
面白かったのが、PDCCをオフにしたときです。オンにしたときよりも、オフにしたときの方が違いが分かりやすい。「いなくなったな」「この突っ張りがなくなったな」という感じで、一気にロールする挙動が現れます。ドライバーとしては、オフにして初めてこの機能の仕事量を実感できました。
・バルブコントローラーの効果が大きい
前オーナー様のカスタムで装着されているバルブコントローラーですが、これがかなり効きます。
992型はバルブの制御をかなり緻密に行っているようで、スポーツエグゾーストのボタンを押しても100%開くことはありません。おそらく回転数に合わせて細かい段階で開け閉めをしている。それをバルブコントローラーで強制的に100%開けてあげることで、音量がかなり増します。
他の世代でもバルブコントローラーを付ける方は多いと思いますが、992型は特にその差が大きいという印象を受けました。スポーツモードでバブリングをさせると、その粒もかなり大きくなるので、刺激はかなり増します。
ただし音量は相応に大きくなりますので、山道など、本当に走りを楽しむぞという場面でオンにすると満足度の高い装備だと思います。
※バルブコントローラーの効果は紹介動画でサウンド比較しています。
・一級品の走りと日常性の絶妙なバランス
キャララホワイトメタリックの外装に、GTSということで各所がブラックアウトされ、さらにオーナー様のこだわりで黒く塗られた部分やルーフのラッピングもある。白と黒のコントラストがかっこいい車です。内装も非常におしゃれな2トーンレザー。
そしてGTSということでカレラS以上にハイパワーであり、PCCB、PDCC、リアアクスルステアリングと、走りに直結するオプションが多数装備されています。その1つ1つがきちんと走りに影響していることを、今回の試乗で実感できました。
カレラSとGT3の間というグレードらしく、日常の部分も走りの部分も、すごく絶妙な領域でバランスされている車だなというのが率直な感想です。
・主なオプション(新車時オプション総額 4,226,600円)
スポーツクロノパッケージ/スポーツエグゾースト/PASM/PDCC/PCCB/リアアクスルステアリング/20・21インチ ターボSホイール(サテンブラック)/シートヒーター/ベンチレーション/BOSEサラウンドサウンドシステム/ヒーター付きGTスポーツステアリングホイール/ヘッドレスト ポルシェクレストエンボス加工/プライバシーガラス/ライトデザインパッケージ/サラウンドビュー付パークアシスト/レーンチェンジアシスト/「PORSCHE」ロゴ LEDドアカーテシーライト/PDLS Plus付LEDヘッドライト

車両紹介・インプレッション動画も公開していますのでぜひご覧ください!
バルブコントローラーの効果も収録してあります。
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